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2023.09.29
皆さんは波板とトタンの違いについてご存知でしょうか。
どちらも屋根材として幅広い建物で使用されていて、住居用の屋根材としても使用されていることもあります。
そんな波板とトタンですがどちらが良い悪いということはなく、それぞれにメリット・デメリットがあり、正しく使い分けすることが大切です。
ということで今回は、トタンと波板の違いや特徴などについて解説していきます。
ここでは、トタンと波板それぞれの大まか特徴を説明してきます。
また両者を混同している人も多いので、明確な違いも解説します。
鋼板を薄く加工して亜鉛でメッキ処理した、錆びづらく耐久性に優れた素材です。
「鋼板」と聞くとイメージしづらいかもしれませんが、トタンは薄い鉄のような素材で作られていると考えれば問題ありません。
安価で買い求めやすく、非常に軽くて扱いやすい素材なので、屋根材や囲いをはじめ様々な用途で使用されています。
白・青・茶などのカラートタンも販売され、より幅広いニーズに応えられるようになりました。
波板は主に屋根材として利用され、ベランダやテラス、駐車場などに使用されている場合が多いです。
耐久性が高い上に軽量で扱いやすく、使い勝手は非常によいといえます。
表面を波状にすることで縦方向から加わる力に強く、さらに滑らかな波だけではなく角張った形状の「角波板」もあるので、横方向の力に強いのも特徴です。
簡易的な作りになっている建物の屋根に、重いものを載せると柱に負担がかかります。そのため、住宅内の駐車場など簡易的な作りをしている屋根にも、波板を使うケースはよくあります。
雨が流れやすい構造になっているのも、屋根材としては大きなメリットです。
加工性に優れDIY素材としても人気があるので、用途は幅広いといえるでしょう。
両者の明確な違いは、素材か形状の名称かどうかです。トタンは薄い鉄に亜鉛でメッキ処理した「素材」の名称です。
対して、波板は波状の板のことで「形状」の名称を指します。
実際にトタン板は加工されていない平らな製品だけではなく、波板という別の「形状」も存在します。
当初の波板はトタン素材がほとんどだったので、波板とトタン板を混同してしまいやすいですが、両者は根本的に違うので注意しましょう。
用途によって適切な波板を選択できないと、使いづらさが際立ち、使用中に問題が起こるリスクは上がります。
せっかく波板を取り付けてもすぐに交換することになりかねないので、主な波板の種類と特徴・用途を把握して、最適な波板を選べるようになりましょう。
塩化ビニル樹脂という合成樹脂で製造した波板で、ポリカ波板が主流になる以前は屋根材の代表的な立ち位置でした。
現在はほとんど使用されなくなりましたが、DIYや自転車置き場の屋根など簡易的な用途を中心に使われています。
耐久性を高める目的で、先に説明した塩ビ波板(塩化ビニル樹脂製)の中にネット状のガラス素材を入れた波板です。
ガラスネット波板は塩ビ波板と比べて劣化しにくいので、車庫の屋根材には向いています。
ただ、ガラスネットが入っている分、加工しづらいのが難点です。
DIYの経験が少ない人が扱うには、難易度が高いといえるでしょう。
簡単にいえば、ガラスネットの強化ガラス繊維が入っていないタイプで、同じ塩ビ系の波板です。
塩ビ波板のように透き通った透明色が特徴的です。
透明(クリア)の波板は光りの透過率が90%以上と高く、日光がよく通ります。
屋根の下で作業をする機会が多く、周りの明るさを求める場合には特におすすめです。
耐久性は波板の中でもトップクラスで、屋根材をはじめ、日常の幅広いシーンで使用されています。
耐紫外線や透明性にも優れているので、ベランダやテラスの屋根として用いられる場合が多いです。
このように優れた点が多いにも関わらず、値段はそこまで高くないので、波板素材の主流になっています。
屋根の仕上げに使用するサビ止め加工が施されている波板で、亜鉛メッキ素材の鉄板にカラー塗装したものを指す場合が多いです。
波板の定番として、主に積雪地域の雪囲いや現場の仮囲い、建物の屋根材として使用
されています。
建築材として使用される亜鉛メッキ鋼板の名称で、ガルバリウムが普及し始めるまでは金属素材の屋根材として中心的な立ち位置でした。
鉄板に塗装を施すカラートタン波板もあり、幅広い用途で使用されています。
主に小屋や工場の屋根材として利用される場合が多いです。
ここからは、主な波板のメリット・デメリットを具体的に紹介していきます。
それぞれの波板のデメリットまで把握して、用途に合った波板を正確に選定できるようにしましょう。
メリット | 柔軟性がある、加工がしやすい、安価 |
デメリット | 雨風に弱い、紫外線の影響を受けやすい、耐久性が弱い、
寿命が短い |
塩ビ波板は、柔軟性がある素材なので加工がしやすいメリットがあります。安価で手軽に購入できるので、DIY素材として人気が高い波板です。
ただ、加工がしやすい分、素材自体の耐久性が弱いというデメリットがあります。雨風に弱く紫外線の影響も受けやすいので、一般的に長期的な使用には向きません。
寿命も2~3年と短いことから、現在はほとんど使用されなくなりなりました。交換のタイミングとしては、波板の硬化が見られる時期です。
硬化すると耐衝撃性が弱まり、落下物や飛来物で波板が割れやすくなってしまいます。
劣化すると波板が白く濁りパリパリと割れ出すので、そのタイミングが来たら早めに交換するようにしましょう。
ガラスネット波板は、塩ビ波板にガラス繊維ネットを挟んで製造したものです。
ガラス繊維ネットが入っているので、塩ビ波板よりも強度や耐久性に優れています。
メリット | (塩ビ波板と比較して)劣化しにくい、耐久性に優れている |
デメリット | 寿命が短い、値段が高い |
塩ビ波板と比較して劣化しにくく耐用年数は4~5年ありますが、それでもポリカ波板など他の種類と比べると寿命はかなり短いです。
ガラスネット波板は、紫外線の影響を受けると柔軟性がなくなり、強度が著しく低下して裂けやすくなります。
色焼けも激しいのが特徴で、透明な波板が茶色になるまで変色する場合もあります。ガラス繊維が入っている分、高価で加工がしづらいのがデメリットといえるでしょう。
ガラスネット波板の交換時期は、変色が進み、波板に硬化があるタイミングです。
塩ビ波板と同様に硬化が進むと波板の耐衝撃耐性が下がり、少しの力が加わっても割れやすい状態になります。
波板の変色や硬貨を確認したら、早急に交換しましょう。
クリア(透明)の波板は、光をよく通します。
例えば、作業小屋などに利用すれば周りが明るく作業しやすくなり、ベランダの屋根であれば洗濯物が乾きやすくなるでしょう。
一方で、光が当たりやすい分、目隠し効果が少なくプライバシーの点で問題が生じやすくなります。
また低温での耐衝撃性は強いのですが、高温では弱くなるデメリットもあります。
ガラスクリアを屋根材として導入する場合は、周囲の環境を十分に考慮する必要があるでしょう。
メリット | 光をよく通す、低温での耐衝撃性は強い |
デメリット | 目隠し効果が少ない、高温での耐衝撃性は弱い |
ポリカ波板は波板の中でも耐衝撃性がトップクラスに高く、天候の変化(耐候性)にも強いのが特徴です。
さらに耐紫外線や透明性も高いので、ベランダやテラスの利用には最適でしょう。
耐用年数も10年以上あり、メンテナンスの頻度が少なくて済む点も魅力です。
また、すでに説明した通り、他の波板と比較して優れている点は多いですが、価格はそこまで高くないのでコスパがよい波板といえるでしょう。
メリット | 耐久性が高い、耐衝撃性・耐紫外線がある、天候の変化に強い、寿命が長い、加工しやすい(DIY向き)、自己消火性が高い |
デメリット | 裏面があって分かりづらい、傷がつきやすい、高温多湿の場所では変色・劣化しやすい、アルカリ剤や溶剤によって劣化する(耐薬品性に弱い) |
主なデメリットとしては、波板に裏表があり分かりづらいことです。
かりに誤って使用すると、ポリカ波板の機能を十分に発揮できない可能性があります。
ポリカ波板の裏面には「ラベルを貼っている面は裏面です」「太陽光線に当てないで下さい」など表記されている場合が多いです。
使用する前にはしっかり確認して、せっかく購入したポリカ波板のメリットを最大限に活かせるようにしましょう。
サビ止め処理が施され、屋根材の中でも加工しやすいのが強みです。
軽量で耐水性や不燃性にも優れ、カラーも豊富なので、様々な用途に使用できるでしょう。
ただ、一般的なメーカー保証である10年を超えると、赤サビが発生してくる可能性が高く、再塗装が必要になる点は注意する必要があります。
断熱性や遮音性が劣るというデメリットについては、断熱材を使用して補うことが可能です。
メリット | 加工しやすい、軽量、不燃性、豊富なカラー |
デメリット | 保証期間を超えると赤サビが発生しやすくなる、
耐熱性や遮音性が劣る |
もう1点注意が必要なのが、メーカーによっては、ガルバリウム鋼板もカラー鉄版と呼んでいる場合がある点です。
ガルバリウム鋼板は50%以上のアルミニウムが使用され耐久性に優れている分、価格は一般的にカラー鉄版と呼ばれるものより高いでしょう。
波板の仕様にカラー鉄版と記載されている場合は、亜鉛メッキ素材の鉄版かガルバリウム鋼板のどちらかを確認する必要があります。
トタンは亜鉛でメッキ処理されているので、他の金属系の外壁や鋼板してサビにくいメリットがあります。
軽くて安く、施工性にも優れているので、住宅のみならず倉庫や工場など幅広く使用されています。
また、トタンを屋根材として使用すると、
などのメリットがあります。
メリット | サビにくい、安価、軽量で扱いやすい、耐衝撃性・耐震性に優れている、雨漏りしづらい |
デメリット | 熱伝導率が高く夏場は暑く・冬は寒くなりやすい、 天候の影響で劣化しやすく細目なメンテナンスが必要 |
しかし、トタンは雨風の影響を受けやすく、一度劣化するとサビが目立ち始めます。
サビが発生すると腐食が進み、最悪の場合だと穴が開いてしまう場合も多いです。
トタンの耐用年数は5年~10年。
ポリカなど他の波板と比較して若干短いといえます。
メッキが剥がれないように定期的にメンテナンスすれば寿命は伸びますが、何度も塗装を繰り返すとひび割れや剥がれが発生しやすくなります。
塗装ができない状態になってしまうと、メッキはすぐに剥がれるのでサビがどんどん進行してあっという間に使い物にならなくなるでしょう。
したがって、トタンを交換するタイミングとしては、メッキが剥がれ始めた時か鋼板がむき出しになった時が適しているといえます。
波板を設置する環境やメンテナンスの頻度によって平均寿命は前後しますので、あくまでも目安と考えてください。
塩ビ波板とガラスネット入り塩ビ波板は、現在はほぼ使用されていないので、新たに購入すれば10年は持つと考えてよいでしょう。
名称 | 平均寿命 | 交換の目安 |
塩ビ波板 | 2~3年 | 波板が硬化したタイミング |
ガラスネット入り | 4~5年 | 波板の硬化や変色 |
ポリカ波板 | 10年 | 硬化してヒビ割れしてきた |
トタン | 5~10年 | サビ防止のメッキが剥がれたタイミング |
波板を屋根に使用する際は、以上の点に注意する必要があります。
波板は様々な種類がありますが、それぞれ性能や特徴は異なります。
まずは屋根をどのような目的で使うのかを明確にして、どの波板が最適かを決める必要があります。
例えば、自転車置き場や小屋など簡易的な建物の屋根であれば、塩ビ波板やガラスネット入り波板のように、耐久性がそこまでない波板でも問題はありません。
一方、長期間使用するベランダや倉庫であれば、寿命が長く耐久性も十分であるポリカ波板やガルバリウム波板が向いているでしょう。
屋根材として波板を購入する場合は、具体的な用途はもちろん、使用する環境も考慮して、総合的な視点で選ぶことが大切です。
屋根の下が暗くなるのを避けたい場合には、採光性がある波板か確認しましょう。
採光性がある波板は、以下の4つです。
これらは波板が透明なので、太陽光を適度に取り入れられます。
中でもポリカ波板は、採光性がある以外にも、紫外線や熱もカットしてくれるので屋根の下の環境を整えられる点でも最適といえます。
逆に「ガルバリウム波板」や「カラートタン」は採光性がないので、光りは差し込みづらいでしょう。
波板は寿命が近づくにつれて劣化しますが、それは波板を支えている他の部材も同じです。
例えば、波板を留めるフックはプラスチック製が多いので、直射日光の影響を受けやく徐々に劣化してしまいます。
波板ばかりに意識がいくあまり、目立たない他の部材のメンテナンスをおろそかにすると、自然災害など不測の事態があった際にすぐに状態を維持できなくなります。
波板と同様、他の部材も確実に劣化は進行しているので、目の行き届きづらい部分ほど入念に確認するようにしましょう。
屋根を使う頻度・時間が多い場合は、業者に施工を依頼するのがおすすめです。
一時的に使用するのであれば、使い終わったタイミングで撤去すればよいので、DIYでも問題ないでしょう。
しかし、住宅・オフィス・工場など多くの人が長い時間をともに過ごし、大切な資産や危険物もあるような建物に、万が一でも不備があることは許されません。
素人が屋根をDIYで作ると、強度不足で波板が飛ばされたり、雨漏りしたりする可能性は少なくはないでしょう。
人の生活にほとんど支障をきたさない、1つの屋根として機能させるためには高い施工技術が必要です。
屋根を日常的に使用したい場合は、DIYではなく業者に依頼して本格的な屋根として機能するようにしてもらいましょう。
今回は、トタンと波板の違いや特徴などについて解説していきました。
トタンや波板については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
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